Dr.keiの研究室3-Contemplation of the B.L.U.E-

ラーメンと音楽と学問を探求する旅…

赤ちゃんポストと緊急下の女性

2025年9月、ハンブルクからベルリンへ

ドイツ滞在3日目。 3日目は、ハンブルクからベルリンへ! 日帰りの強行突破です(時間がないので)。 ベルリンまでは、ICEで約2時間半。 … 食堂車に行くと、、、 なんとなんと!!! ライス料理がいくつも出ていたんです。 これには驚きました。 遂に、ドイ…

2025年9月、ハンブルクの1日目!

今年2回目のドイツ・ハンブルク。 今回はハンブルク中央駅から少しだけ離れたところのホテルに滞在。 お仕事で来ているので、このホテルに7泊?することになります。 この写真を見ると、「外国に来たなぁ」って気持ちになります。 日本じゃないな、ってね。 …

2003年のThe Guardianの記事-フランスで匿名出産で生まれた女性が起こした裁判について-

赤ちゃんポストと出自を知る権利の問題は今も根深いです。 2000年にドイツで「赤ちゃんポスト」と「匿名出産」が実施されました。 その時は、世論的には「歓迎ムード」が流れていました。 が、その後、2002~2003年頃から、批判が起こりました。 その主たる…

🌸祝🌸赤ちゃんポスト25周年-ドイツ初の赤ちゃんポストがゲーテ通り保育園に設置され、4月8日に『25周年』を迎えました!

2000年4月8日に、ハンブルクのアルトナ駅近くのゲーテ通り保育園の半地下に、ドイツ初の「Babyklappe(赤ちゃんポスト)」が設置されました。 そして、それから25年の月日が流れ… 2025年4月8日をもって、ドイツの赤ちゃんポストは25周年を迎えました。 その2…

僕の出自の一つのルーツが鹿児島の【南洲墓地】にあるというので、行ってきました。【出自を知る権利の実践哲学】

出自を知る権利についていろいろと議論しています。 出自を知る権利を考える上で、自分の学問のベースである「現象学」的に問うてみると、 「私自身は自分の出自をどう知り得るのか」 となるかなと思います。 客観的事象としてではなく、自分の経験に基づい…

ドイツ初の赤ちゃんポスト【BABYKLAPPE】が誕生して、24年が経ちました

少し前ですが、、、 今年の4月8日に、ドイツ初の赤ちゃんポストが24周年を迎えました。 そのことについての記事がありました。 >オリジナルの記事はこちら!(Besserwisser Kalender) 久々に翻訳したいと思います。 日本ではまだ、こんな肯定的な記事は出…

市川市曽谷の乳児遺棄・殺害事件について-22歳の「母親」が逮捕される

2024年6月。 こんなニュースが突然出てきた。 市川の住宅で赤ちゃんの遺体 タオルに包まれキャリーケースに 連絡取れない女性捜索2024年6月8日 17:40 | 無料公開8日午前11時20分ごろ、市川市曽谷の住宅で、この家に住む女性が、生まれたばかりとみられ…

名古屋市中区のアパートの一室で2人の赤ちゃんの遺体が発見され、38歳の女性が逮捕される

名古屋市の中区で、2人の新生児の遺体が発見されたという。 >詳しい記事はこちら 12日夕方、名古屋市中区のマンションの一室で、段ボールの中から、生後間もない2人の赤ちゃんの遺体が見つかり、警察は、38歳の女を死体遺棄の疑いで逮捕しました。遺体は、…

【四日市あすなろう鉄道八王子線】に乗って、僕が赤ちゃんの時に暮らした『笹川団地21号棟』に行きました。

桑名の名店「らぁめん登里勝」で美味しいラーメン二杯を食べて、 四日市に行き、名店「鉢ノ葦葉」で人気のラーメン&ご飯を食べて、 そのまま、赤堀駅まで徒歩で向かいました。 赤堀駅は、なんとも風情のあるローカルな駅でした。 この赤堀駅を走るのは、 四…

「人は詩的に大地に住まう」-いざ、生まれ故郷へ! 「出自(Herkunft)を知る」の現象学的アプローチ?!-

今回、どうしても行きたい場所がありました。 それは、48年前に、僕が生まれたその場所です。 なんとなくの記憶を辿り、google mapを使い、、、 … 僕の生まれた場所は、四日市です。 四日市が、僕のHeimat(故郷)…になります。 故郷といっても、父の赴任先…

10年前の今日、『赤ちゃんポストと緊急下の女性-未完の母子救済プロジェクトー』が刊行されました

10年前の今日、 2013年5月30日に、 赤ちゃんポストと緊急下の女性-未完の母子救済プロジェクトー を刊行したんですよね。 … あれから10年か、、、 この10年で色々と変わったような、変わらないような…。 10年経った今、「赤ちゃんポスト」を知らない若者も…

『赤ちゃんポストを知って!』-ドイツ・ハレで行われている裁判とシュテルニパルクの呼びかけ

3月7日、Facebookで、シュテルニパルクが次のような記事を出していました。 つい1時間前くらいに公開されたSNSの記事です! さっそく訳しました! Am Landgericht in Halle an der Saale wird heute ein tragischer Fall verhandelt. 本日、ハレ アン デア …

翻訳【赤ちゃんポストの20年-ミッションは達成した。だが、終わっていない-】

シュテルニパルクが赤ちゃんポスト創設20年を迎え、次のようなプレス向けの声明文を出しました。 2000年にハンブルクで生まれた近代型の赤ちゃんポスト。 (古くは中世のDrehladeに遡ります) 日本でもようやくここに来て、赤ちゃんポストが増えようとしてい…

シュテルニパルクとアウシュヴィッツ以後の教育-赤ちゃんポスト誕生の秘話-

>こちらの記事の続きです 赤ちゃんポストを創設したシュテルニパルクが重視したのは、 「民主主義」と「自由」と「連帯」 だけではありませんでした。 それだけでは、「赤ちゃんポスト」は誕生しませんでした。 赤ちゃんポストが生まれる背景にあったのは、…

稲毛区山王町の乳児遺棄事件について

千葉市の山王町で、乳児遺棄事件が起こりました。 23日午後4時25分ごろ、千葉市稲毛区山王町の駐車場で、置き去りにされた乳児が見つかった。近くに住む小学生が発見し、自宅から母親が110番通報をしたという。乳児に身元を示すようなものはなく、千葉県警千…

「爆撃をやめろ!」-保育者と共に街に出て叫ぶシュテルニパルクの実践

シュテルニパルクの「反戦争」の取り組みがすごいことになっています。 赤ちゃんポストを創ったシュテルニパルクは、今、「ウクライナ戦争」に直面したヨーロッパで、幼児教育実践の当事者として、すべきことを模索しているようにも思えます。 これまでずっ…

ウクライナ戦争とシュテルニパルクの幼児教育

2000年に世界初の「赤ちゃんポスト」を創設したシュテルニパルクは、それ以前から(二度と子どもたちを戦地に送らない)「アウシュヴィッツ以後の教育」を重視するドイツの幼児教育実践を行ってきた団体でした。 シュテルニパルクの幼稚園や保育園には、先生…

新型出生前診断はおなかの赤ちゃんとママの未来のためのものか?

都内の地下鉄に乗っていたら、こんな看板を見かけました。 とても温かい感じの看板でした。 そこに書いてあるのは、 「おなかの赤ちゃんとママと家族の未来のために」 と書いてあります。 いいことが書いてあるなぁ、って思ってみていたら、、、 その隣とい…

【内密出産の議論が変!?】本来の目的に向かうための通過点に過ぎない!?

実に興味深い論文を見つけました。 CONFIDENTIAL AND ANONYMOUS BIRTH IN NATIONAL LAWS – USEFUL AND COMPATIBLE WITH THE UN CONVENTION ON THE RIGHTS OF THE CHILD?国内法における内密出産と匿名出産-国連「児童の権利に関する条約」に適合し有効か? …

NHK【母子の命守る「内密出産」仕組みと課題】

NHK熊本母子の命守る「内密出産」仕組みと課題 日本での内密出産は、どうなるのか。 僕らは、この内密出産をどう考えたらいいのか。 いいのか悪いのかを語る前に、知っておいてほしいことが語られています。 … その根底には、「どんな状況での妊娠であっても…

沖縄の里親委託解除問題と弱法師の俊徳の言葉

「養い親たちは、あれはもう奴隷ですよ。生みの親たちは、救いがたい莫迦だ」 「みんな僕をどうしようというんだろう。僕には形なんか何もないのに」 (近代能楽集、『弱法師』、三島由紀夫より) … ふと、この言葉を思い出した。 「生みの親」と「育ての親…

日本初の内密出産(Vertrauliche Geburt)が実施された件について

1月4日、遂に熊本慈恵病院で【内密出産】が行われたというニュースが飛び込んできた。 赤ちゃんポストを運用している熊本市の慈恵病院で相談員のみに身元を明かし病院で匿名で出産できる「内密出産」が行われた可能性があることがわかった。 国内初のケース…

悠愛ちゃんの命はどうしたら救えたのか?-稲毛区母子心中未遂・1歳長女刺殺事件-

コロナ騒動が起こり始めた昨年の3月に痛ましい事件が稲毛区で起こりました。 1歳の小さな女の子が母親の手で殺害されるという事件でした。 その当時の「千葉日報」で報じられた記事は以下の通りでした。 千葉市稲毛区長沼原町の住宅で22日午後5時40分ご…

映画『モロッコ、彼女たちの朝』@千葉劇場-緊急下の妊婦と妊娠葛藤を描く作品

どうしても見たい映画がありまして…。 ただ、ハリウッドとかじゃない海外のローカルな映画なので、千葉では見られないかな?、と思っていたら、なんとなんと、我が「千葉劇場」で上映してくれているではありませんか!! さすがは、我が千葉を誇る名劇場です…

リンゴの木を植えて子リスの生活を学ぶ-シュテルニパルクの保育実践がKita21で受賞!

シュテルニパルクの保育園に関する最新ニュースです。 少し嬉しい、いい話です。 赤ちゃんポストを創設したシュテルニパルクは、もともと1990年頃から幼稚園・保育園を運営する民間の教育団体でした。このことは色んな所でお話していますが… でも、シュテル…

【翻訳】スイスの赤ちゃんポストも今年で20年!

昨年のドイツの赤ちゃんポストに続きまして… この2021年5月、スイスでも「赤ちゃんポスト20周年」を迎えることになりました✨ スイスで一番最初にできたのは、アインジーデルンの病院に設置された赤ちゃんポスト(Babyfenster)。 僕も2017年夏に、実際にアイ…

【翻訳】ペスタロッチー『立法と嬰児殺し』について-名前のない母子を見つめた教育者

『立法と嬰児殺し』は、18世紀末に書かれたペスタロッチーの文献だ。 この本を読むと、「赤ちゃんを殺す母親」「赤ちゃんを捨てる母親」の絶望的な状況や、彼女らに対する国の無慈悲な冷ややかさを強く感じることができるだろう。 今もなお、児童遺棄や児童…

コロナ禍での乳児殺害-群馬県の21歳と19歳の若い男女が逮捕

2021年4月2日の「上毛新聞」で、次のような記事が出ていた。 生後間もない男児の遺体を遺棄したとして、群馬県警捜査1課と高崎署は1日、死体遺棄の疑いで、前橋市の飲食店従業員の少女(19)と、交際相手の前橋市荒子町、飲食店従業員の男(21)を逮捕した。…

【翻訳】赤ちゃんポスト20周年◆「taz」に掲載されたライラ・モイズィッヒのインタビュー記事

シュテルニパルクの代表のライラ・モイズィッヒさんが「赤ちゃんポスト20年」について語っているインタビューがあったので、ここで翻訳したいと思います。彼女の父親のユルゲンさんとライラさんが「赤ちゃんポスト」をずっと守り続けてきました。賛否両論が…

南ドイツ新聞◆社会学者クラウディア・クレルが語る赤ちゃんポストの20年

ドイツの社会学者クラウディア・クレルさんのインタビュー記事です。 ちょうど1年ほど前に、ドイツの赤ちゃんポスト20周年に際して、赤ちゃんポストについて語っていました。 このクレルさんの論文は、前に学術書の一章で読んだことがあります。 Eltern (vor…